新お坊さんの智恵袋

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お茄子の「えせ」うな丼

茄子が美味しい夏。サーッと油を敷いたところに、チャッチャと焚いて、鰹節と関東味のキリッとしたお醤油を掛けて、温かいご飯が進みます。この時の茄子の果肉と皮の食感は何かに似ているとずうーっと思っていました。うなぎです。多くの精進料理ネタやベジタリアンさん向けに、たくさんの方が「擬似うなぎ」を紹介されていますが、なぜかお茄子は使っていない。じゃあやろう!ということではじめましょう。

山椒の葉っぱと実を、庭から取ってきます。ない場合は、市販のお粉のものでOK。

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木綿豆腐は、重石を使って、水気を切っておきます。

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▲こんな細工をして、位置を変えながら、水を抜いてみました。これからお伝えしていく調理の間に、水を抜いては、重石をしてと1時間くらいやりました。

★白米を必要な量だけ、ジャーにセットし、スイッチオンしておきます。

タレをつくります。

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清酒を入れたら、パワー全開にしてアルコールを飛ばします。水をちょっと加えて、砂糖、醤油、みりん(なければ風でもよろし)を入れます。砂糖で味を調整して、うなぎ屋さんのタレをじぶんの舌と記憶を呼び起こしながら、再現してみましょう!ちょい濃い目がいいカモ。

お茄子の捌きかた

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▲ヘタを取ります。と同時期に小鍋に火をかけておきます。

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▲沸騰させておいてくださいね。

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 ▲筋目を入れて、

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▲大根をかつらむきするような感じで、皮と実を分離します。

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▲お茄子の果肉はうなぎになりますから、うな丼で見る大きさにしておきます。

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▲沸騰させたところに3分。焚いてください。

さてと。重石をしておいた木綿豆腐はどうでしょう?

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▲水気はたまり次第、抜いてを繰り返してくださいね。▼

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長芋をすりおろします。

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木綿豆腐のほうはどうですか?水気をゆっくり切ること1時間。ザルにあけ、うらごししてください。なんとも芳醇な味がしますよ。

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▲こんな感じです。

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すった長芋、茹でた茄子、粉末だし、うらごしした木綿豆腐を、

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▲片栗粉を入れて混ぜあわせます。他の具材から水分が出るので、片栗粉を混ぜることでちょうどいい粘り気が出てきます。

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「えせ」うなぎをつくります。

ごま油を敷いて、フライパンを熱したら、茄子の皮から焚きます。

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▲「うみせ かわはら」と言いますが、えせなので、背中からいきます。

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▲腹のほうを焚きましょう。ほら、このギラついた感じ!パッと見、うなぎでしょ。

皮の焚きは2、3回繰り返してください。

背をフライパン側にして⋯

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▲さきほど、こね回していた具材を載せます。茄子を数個載せ、スキマをお粉モンで埋めていきましょう!

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▲カタチを壊さないように大事に。焦げ目もつけて、それらしさを演出します。

フライパンの中で、ひっくり返しを行ないます。皮1枚につき具載せしたものは1回ずつ焚いてくださいね。いっぺんに複数でやると失敗します。

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▲擬似、えせ、もどきは、実は手間がかかるんです。

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だから、みやこの大本山さんの門前や境内にある精進料理屋さんって高いでしょ!今回は、粉末だしを使ったので、セミ精進モードですが、工夫いっぱいなので立派にもう精進でしょう。タレをかけ、山椒を載せます。

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▲しびー(渋い)お茶と、きゅうりのぬか漬け、みょうがの赤しそ和えを添えて、完成です。

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余ったらラップしておけば1日くらいは保存しておけます。

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1食分にはなるでしょう。

食感は茄子の焚いたんとお好み焼きみたいな感じながら、タレと山椒のせいで、ごはんが進む。私たちって、かなりの部分で、調味料とか味つけで騙されているのかなぁと思いますよ。セミとは言えども、精進なので所要1時間くらいはみてください。えせで食べて、ホンモノを食べたら、また違う世界観が待っていることでしょう。

 

コロナ禍のせいもあって、肉肉しいものよりも、大豆のものや野菜のほうが美味しく感じるようになりました。

 

おいしい生活 いや 美味しい生活 でいこか。〜どうげん