新お坊さんの智恵袋

どうげんが毎日発信〜きょうの広済寺・住職の予定情報をいちはやく!

塔婆はどうやって書いているの?

「最近は塔婆もキカイで書いちゃうんでしょ?」
数年前、塔婆に自動的に印刷するキカイがテレビで紹介されてから、こんな質問を受けます。
どうげんは手書きです。私の揮毫で版を取ったものを、プレ印字してあります。これだけで大幅に時間を削減できました。塔婆は書いたあと、乾かす手間があるからです。

塔婆の筆耕手順
最初に塔婆の表を書きます。これで1本を決めてしまいます。それから後は、これを基本にして揃えて書いていきます。でも、乾かないとこの作業はできませんから、しばらくおいておきます。

裏書です。表の1本が乾くのを待つ間、裏の年、月を入れます。
表の1本に合わせて、文字が揃うように書いていきます。
ならべるとこんな感じになります。

 10本ですと、正味1時間くらいですが、乾く時間やら来客受け、寺務をしながらなので、やはり2時間くらいは欲しいところです。
 字のバランスが悪かったり、にじんでしまったり、書いていて納得がいかないものは、廃棄します。
 塔婆をお供えされる方のお名前にはかなり慎重になります。ワタナベさんのナベの字だけも、細かいものをあわせると何種類かあるので、必ず、申込書に記入していただいています。
 習った文字ではないので、いつまでたってもうまくなりません。みなさんもおっしゃいます。「味のある字だね」と・・・。うん、微妙ですなぁ。
 
きょうから、墨絵をこちらへ独立させました。どうげんギャラリーです。http://d.hatena.ne.jp/dohgen+sumie-design/