新お坊さんの智恵袋

どうげんが毎日発信〜きょうの広済寺・住職の予定情報をいちはやく!

今週のお題*夢
 わたしはよく夢をみます。夢はよくあたります。全く初めての場所のはずなのに、既視感がやってくることがよくあります。「たぶん、こうなるんじゃないかなぁ?」ということは半年とか一年のスパンでだいたい当たるので、夢をみることで結構救われているのではないかと思っています。
 一時期、こうしたことが気になって、夢日記をつけたこともありますが、めんどうなのでやめました。書くのが面倒なのではなくて、夢とじぶんの書いたものを比較、分析をはじめてしまうからです。きりがないでしょう。そのぶん、夢をネタに墨で短編まんがのネタにしています。
 夏前に見たのは。。。
わたしは神戸にいました。神戸は思い出ある町です。ポートピア博覧会で初めて見た、関西の町。夜行バスが、市民広場駅に朝着き、ポートライナーに乗ると、見知らぬ人同士なのに、「おはようさん」と声をかけあっています。テレビの漫才でなく、生で耳にしたはじめての関西弁でした。その後、阪神淡路大震災の慰霊行脚に参加し、その回復ぶりに、被災した町とは思えないゆえに、よけいに複雑な思いとともに帰路についたことがありました。

 夢の中で、わたしは港のほうにいるのですが、山のほうにも、ポートライナーのような乗り物が通じているんですね。なぜか、わたしは、数人の仲間と山にある神社かおてらのような場所を目指しているようなのです。その乗り物に乗り込むと、「千と千尋の神隠し」に出てくるような、自然がいっぱいの山並みが開けてきます。乗り物は、レールは一本だけで、空中を飛び、ポイントの代わりをしているのか、鉄柱のような高いバーに触れると、右へ、左へ、長い車体をくゆらせていくのです。
 すると突然、わたしは、乗り物の中にいるのではなく、空中に止まっているのです。
一人乗りのスキーのリフトに乗るような格好で、下は、山や草むらです。はっとして目が冷めました。
 なんとも、後味のわるい夢でした。懇意にしている社長さんと、酒を肴にこの夢の一部始終を話したのです。そうしたら、
「そりゃぁ、おめえ、飛躍の夢だべぇ」と言うのです。
「いやだよ。ほんとに嫌な夢だったんだから」

それから、数週間して、わたしの風向きが一挙に変わってしまったのです。実は、わたしには実現したい夢がありました。その小さな夢の実現に近づくように、いままであたためていたものが孵るように、周囲が劇的に変わりました。これまでは、あらゆる妨害が入って、できなかったことが、ひとつひとつ扉を開けるように、どんどん開かれていくのです。
社長さんの予言は的中してしまったのです。
 これから、そのちいさな私の夢は、どうなっていくかはわかりません。でも、毎日、真剣に生きていると、夢が教えてくれることは、正しいことは確かみたいです。寝ていて見る夢は、実現と現実の橋渡しなのかもしれません。