新お坊さんの智恵袋

どうげんが毎日発信〜きょうの広済寺・住職の予定情報をいちはやく!

棚経御礼〜平成30年

おはようございます!12日から15日にかけての棚経が無事、終わりました。ことしは大変に暑いながらも、まだまだふつうにしのげる暑さでした。嵐など天候の急変で足止めされたり、外気温と冷房の効いた室内の温度差で急に体調を崩してしまいそうになることも過去にあったので、毎年、無事に回れてホッとしています。お迎えいただいたみなさまに感謝申し上げます。

学校の先生が行なう家庭訪問に似ていると思います。7月盆や8月12日の先は件数が少ないので、特に制限はかけていないのですが、8月13日〜15日はピーク。ほうぼうでお茶をいただいてしまうと、トイレが心配になること。炎天下で黒衣ですから、飲み過ぎで体温調節が効かなくなることもあるので、お檀家さんにも、飲み物等ではなく、冷たいおしぼりのみ!とご協力をいただいております。事前にはがきで、訪問時間帯をご提案申し上げているので、「まだ来ねえのか?」というお電話も、不在だったってこともなく、スムーズに回っています。

ちょっと前までは、お盆時期になると、見ず知らずながら、お坊さん同士が出会うとお互いに合掌して頭を垂れたものでした。近年、棚経に代えておてらでお盆の供養を行なうおてらさんが多くなりました。私のモットーは、お檀家さんの数は、あえて増やさず、日々、丁寧なしごとを目指しています。棚経もその一環なのです。もし、全員に回ってあげられていたら、「献体にしたものの、ご遺体が3回忌になっても戻らないけど、そんなことまで考えていなかった」とか、遠いという理由だけでスタッフさんに勧められるままに、崖っぷちの霊園さんへ移転するお檀家さんもなかったハズ。当時は、広済寺も書院の造営のために、シャカリキになって動いていたし、県仏青も事務局長、会長等、コアで動いていたので、余裕がなかったのですね。おてらに見えたときに挨拶をするとか、棚経でお互いの顔が見えるって大切なことなんです。

 

今回嬉しかったのは、お施餓鬼のご案内に同封してある建長寺さんの巨福、神奈川県仏教青年会のおぼん号を、キチンと読んでいる方があったこと。「寄稿された先生と大学が同じだったよ」とか、独園寺さんの寄稿に、自死やそのケアへの関心を持たれた方があったことは、なによりのことでした。

 

棚経は、お盆の3日間におウチに戻られているご先祖さんへの小さなお施餓鬼をすること。法事の打ち合わせ等は、なるべく避けているのですが、塔婆の申し込み程度は受けています。法事の日程の照会は、iPadで対応しています。

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▲お昼前や夕方、戻ったときは塔婆筆耕と、棚経のお礼状と訪問時刻のログ作成や集計業務になります。▼

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15日の午後は、平塚です。きれいにお飾りしているのですが、

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お膳は、食品サンプルでした。おもしろいですね。

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▲お酒やビールのカタチをしたロウソクはよくあるのですが、食品サンプルと仏さんのお膳という発想の融合が、驚きでした。▼

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▲ロウソクは、扇風機にあおられてしずくが垂れたりするので、↑コレ↑くらい深い鉢なら安心。お檀家さんのほうが、いろんなものを使いこなしていました。

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▲お彼岸に亡くなったおじいちゃんの新盆のおうち。小学生のお孫さんにとって、わたしは友だちなのだそうです。「あのお坊さん、友だちだから。。。。。」小さい子にはよく言われますよ。先生でもない、親でもない、おじさんでもない、お兄さんでもない。。。。。供養のことからスピリチュアルなことまで、なんでも聞けるし、ニュートラルな関係だからでしょうか?

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▲コチラのおウチでは、赤飯のおにぎりがありました。私の祖母もそうだったのですが、平塚あたりでは命日とか仏事に、赤飯を炊きます。でも、ゴマなどのかけものはしないのが習慣になっています。15日の午後は、ご先祖さんがお買い物に行くので、お弁当がわりにおにぎりを供えたり、お小遣いを置いてあげたり、亡き人へ思い思いの手紙を供える方もあります。世代が変わって、こういう供養がなくなったり、お坊さんが来てから、やっとお飾りの支度をいやいや始めることに出会うこともありますね。

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▲皆さんから、質問を受けるのが、お守りやお札のお焚き上げ。観光や拝観で買ったお守りやお札の、賞味期限は半年!とご提案しております。広済寺ではビニール類は外していただいた上でお焚き上げします。

暑い、危険な夏でした。お施餓鬼では全員、お盆の墓参の方には、できる限り、ペットボトルのお茶をお配りしたので、資源ゴミへ。日々のハウスキーパーも禅寺の重要なしごとです。

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暑いですが、トンボも舞い、白夜が短くなって、秋を感じるようになりました。

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丹沢そばさんのそばも順調に育っています。

きょうから 少しずつ 通常モードへ。チカジカ、大阪へ行く予定です。〜どうげん