棚経4日目〜最終日
こんにちは😃
8月盆棚経も4日目、最終日となりました。おてらさんによっては、16日の午前までは、ご先祖さまがおうちに居るという解釈から16日まで回る先もあります。広済寺では以前は、慶徳寺のある小鍋島を16日に当てていたのですが、「ほとけはまだ居てる!」「いやけえった!」と意見が分かれるので16日に回るのをやめた経緯があります。
きょう8/15は隣町の平塚です。神奈川県も嵐のような雨。伊勢原は警戒レベル4とまちの広報が流れていました。
▲お茶人さんのおかあさん宅。きれいにお飾りされていますね。
▲ほとけさんのごはんを、霊具膳(りょうぐぜん)と言います。ほとけにお供えするものは花やみそはぎは入れ替えたり、水を足したり、お膳は毎日替えるし、お世話には手間がかかるものです。そういうことをやることが精進、つまりがんばりなのです。
お兄さん宅のお飾り。白米に小豆を入れて炊いたごはんでできたおにぎり。なんでも15日にはご先祖さまが町にお買い物に出るから、お弁当🍙がわりに持たせてやるというのです。以前ですとおうちによってはお小遣いやお手紙を祭壇におく方もありましたね。お手紙は生前の思い出、また向こうの世界に行っても元気にやってくれというものでした。
▲平塚や伊勢原は、命日やお盆、お彼岸と言うと、お赤飯をお供えすることが多いですネ。
慶徳寺のお世話人さん宅。どこでもみなさんとてもきれいにお飾りされていて、凄いでしょ?
菩提寺があるならば、お施餓鬼に参加しお経をきいて、塔婆をお墓にさしてお参りして、お墓にお迎えに行って、お盆にはみんながやって来て、オツさんがお経にやって来る。ずーっと続けてあげたい日本の習慣です。
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回る私も、22年と住職をやっていると、暑さで参ってくると、残りあと幾つもある家を回りきれるのかと焦って心配になることもあります。体力面では日頃からのワークアウトと作務、ソフト面ではコースごとの時間配分をかいたビラなどの準備をしていきます。
昨年はコロナウイルスが「どういう正体なのか?」わからないので大事をとって、全面休止した棚経。なので2019年から2年ぶりの再開となりました。この間、ご葬儀があって、若い世代に代わったおうちさんでは、ずーっと親御さんが仏事をやっていたこともあって、お盆のお飾りが出来なかったり、お布施を渡すことが分からずにスルーされることもありました。
最初は、まあ仕方ないと思ったものの、さすがに同じ日に3回も連続したので、その旨のお話をすると、あとからおてらに持って行くとなり、開けてみると、とんでもない金額なのです。
「決まっているというわけではないですが⋯だいたい市内の方なら3千円から5千円くらいです。」
「だって気持ちだから⋯」
「これは菩提寺がない方が、ネットでお坊さんを探して、お盆の供養をお願いする場合のもの。お返しします。」
「ああそうなんですネえ」
他にも…
*新盆供養はお施餓鬼で既に済ませているのですが、そのお施餓鬼には来られずに、棚経もお金はお施餓鬼の新盆供養回向料に含まれていると思った。
*わからないから、いくらか言えとその場でお財布をあけちゃうおばさん。
と、異例なことがあったお盆でした。かわらばん等で事前にお示しはしていたのですが、ここはもう仕切りなおしです。お飾りができない、お布施の渡し方がわからないとは…ショックでした。
昨年、棚経が出来なかったことは、信仰とか墓参でも影響が出てくる部分もあるようですね。みなさんのご先祖の供養、墓地の手入れ、境内伽藍の維持管理、わかりやすい仏事と一層、ていねいにやっていく気持ちを新たにしました。
明日でお盆もおしまい。新盆の方がお葬儀で使った白木の位牌の役目が終わりますので、お焚き上げと墓地の枯れ花、ごみ回収に入ります。
コロナ禍でお休みもありましたが、おかげさまで100のおうちを回ることができました。ありがとうございます😊〜どうげん