無観客お施餓鬼〜初日
きょうから6日午前まで、広済寺、東円寺、慶徳寺のお施餓鬼を無観客で厳修致します。
早朝の合祀墓・青山塔。
▲大山を借景に、朝焼けが映えました。
多分、創建1352年以来、初めてであろう無観客のお施餓鬼。第一次世界大戦頃にあったスペイン風邪(1918年とその翌年)の時は、お施餓鬼は中止したと思うんです。
▲変則のお施餓鬼ですが、無事にできるように開山さん、歴代住職さんにもお線香をたむけて、お祈りをしました。
お施餓鬼は、昔は三門でやったので、三門大施餓鬼と呼ばれます。今回は堂内にお客様が入ることができないので、東西南北の旗と竹は、三門に飾りました。
▲霊具膳(りょうぐぜん)もじぶんでつくります。ご飯、お揚げさんのお吸い物、三種盛、昆布の焚いたんと海苔の佃煮、胡瓜とゴーヤの朝塩漬で、きほん精進です。
今回は無観客だし、お檀家さんは中にあがることはできません。お参りに来られた方が、外でも水向けできるように、施餓鬼棚は庭に置きました。
▲施餓鬼棚にあるのは、黒地に金字の三界万霊の位牌。白木の位牌は、ことし新盆を迎える新しいほとけさまたち。プリンのようなカタチに固めた餓鬼飯(がきめし)には竹で挿した五色の旗。五色は空、風、火、水、地を表しています。桶には野菜はおてらで取れたゴーヤ、ナス、きゅうりに乾物をお供えして山海の珍味とします。お皿には水を張り、みそはぎを束ねたもので、水向けをします。水を撒いてやることで地獄の餓鬼や小さな精霊にも施しをするというわけです。
中のお飾り。
▲お経と導師の作法を、ひとりでやります。COVID-19の影響で、多くのおてらさんでもそうでしょうね。▼
▲お経は朝課の5時に、9時と14時の合計3回。じぶんではライブLiveと呼んでいます。その他の時間帯は、iPadで録音したお経を適宜流します。
めいめいのお墓へ、お施餓鬼の塔婆をお供えしてきました。
▲160本あるので、個々のお墓に挿すのにも大変です。朝課直後の5時台にやって、準備の合間でスタッフを入れて午前中いっぱいをあてました。▼もの凄い夏日です。
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兼務する東円寺分の塔婆は、筆頭役員のトオルさんが約束の10時に取りに来てくださいました。ご協力をいただきありがとうございました。
広済寺のお檀家さんは塔婆がお墓へ挿し終わる13時以降、墓参に見えることになっています。
「声がしてるのに、どうして目の前にアンタがいんの?」
「えっiPadでやってるの?(@_@)へー!」
「でも飾りは毎年のと同じじゃん!大変だったでしょうよ。」
と、おばさんたちは、ちょっとビックリされていたご様子でした。ことしは部内のオツさんは来られず、無観客のお施餓鬼となりました。初日のきょうは総勢20名のお檀家さんが駆けつけてくださいました。ありがたいことですね。完全に中止にしてしまったら、なんにもなりません。いっぺんに集まれなくても、済む方法は無観客開催でした。よかったと思います。
ますます精進あるのみ。〜どうげん