新お坊さんの智恵袋

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箱庭〜和合エリア

カラッと晴れあがっていいお天気です。箱庭作務の続きです。

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▲祈りの場をイメージしたビオトープ。真ん中には、小さなお地蔵さんに来ていただきました。

火燃し場から、焼土と灰がいい感じに混ざった泥を運んでいきます。

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▲アイビーを境内から探して来ては、剪定ばさみでちょん切って、挿し木をしていきます。午後からは水やりです。水甕の雨水が底をついてきたので、しばらくぶりにジョウロで運ぶしかありませんね。今回、開拓したエリアは2畳半くらい。いまはまだこんな感じですが、移植したアイビーとタマリュウが育ってくれれば、隙間に生えた草を引くだけでいいので管理が楽になるんです。

どういうことかと言うと⋯

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▲オブジェやビオトープがあるところは、草とりする必要がないんです。▼

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植込んだ草花も大きくなっていますから、

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▲全体でみれば、多少の草があっても、そんなには気にならないでしょう!▼

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▲気がついたところだけ⋯

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▲草を引くだけでいいんです。

お客様には魅せる空間を提供でき、かつ管理する側も楽ができることになります。

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ご参考までに…。以前の箱庭の写真です。2017年4月15日撮影。

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▲草を引くことばかり考えていたので、見た目も汚いし、生産性がまるでないただの空き地でした。横着をして抜いた草を溜めてはここで燃していくと、土が柔らかくなって雑草がさらに生えるのです。高齢化が進んだこともあって近隣の農家さんで休耕地が増え、カヤの大増殖にも悩まされました。カヤの撲滅のために作ったのが、オブジェ*たぬきの学校だったのです。できる限り、カヤを刈り、根っこを取り、オブジェのバラスト部分から醤油と塩を流しこみました。あわせて1トンは投入したハズです。

修行僧時代なら丁寧に草を取って、箒で掃き目をつけるだけでもいいでしょうが、もっと効率よくできないものかと、考えた結果が空き地の箱庭化だったのです。

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▲和合エリア〜横からみた感じ。だいぶ絵ができてきました。逆に、向こうのお墓さんからの眺めも、たぬきの学校やみそはぎやベルガモットのかたまりが見えてきれいになっています。

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庭師さんはある程度育った木を置いてしまいます。お庭の完成直後はいいのですが、手入れができなくなってしまうと、当初のイメージが壊れて、もったいないと思うんです。じぶんは1年後、2年後、…n年後を横軸に並べながら、縦軸に育ち方を楽しみながら自由に想像するんです。そのためにも、人任せにせず、出来るだけ毎日、手を掛けるのが一番なのです。なぜって草木も生き物で日々育つからです。毎日ふれる私たちの心も日々変わります。庭師さんなんか入れないほうが、必要に応じて、いじることができます。すべてが腰の高さまでの箱庭にすれば、思い通りに庭を操れるのです。

 

遠回りが、実は近道だったりする。〜どうげん