新お坊さんの智恵袋

どうげんが毎日発信〜きょうの広済寺・住職の予定情報をいちはやく!

広済寺のお施餓鬼

昨日8/5のお施餓鬼には、たくさんの皆さまのお力で、無事に円成することができました。誠にありがとうございました。

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▲玄関まわりのセッティング。まさやさんのアイデアです。お蔵入りしていた毛氈風カーペットと下駄箱で、下足まわりの動線カイゼンしました!おかげさまで靴の取り違えもなく、なによりでした!

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▲縁側には、脱皮したばかりのセミの抜け殻。

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▲箱庭のハスが咲きました。

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▲早朝からお手伝いしてくれる荷担の皆さまへのお昼ごはんと和尚さま方への茶礼は、

tanzawasoba.jp

丹沢そばさんに毎年お願いをしています。CEOのカツタカさん、主任の翔ちゃん、シェフのツヨっちゃんに来ていただきました。野菜はおてらのもの、そばは地元、秦野産の十割です。

お施餓鬼前までの連日は、暑さのなかで境内や墓地の手入れや典座辺までをもやりくりするので、荷担の皆さまへのおもてなしの意味もあり、プロにお任せしています。隔月開催のcooking project 、企業さんの新人社員や役職者研修やインバウンド受け入れなどでの、広済寺の食のプロジェクトは、丹沢そばさんから影響を受けたものが多々あります。

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▲施餓鬼棚のお飾り。まもなくお盆ですが、この施餓鬼棚のおうち版が、皆さまの棚経のときのお飾りとなります。棚経とは、住職が各家庭に赴いて、お施餓鬼の小さい版をお勤めするということなのです。だから正式には在家小施餓鬼と呼ばれています。

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酷暑が厳し過ぎるので、昨年からお檀家さんには、エアコンの効いた書院で、開始の直前ギリギリまで待合していただくように変えました。

お膝ができない方々が多くなりました。長椅子を設備投資し昨年からは着席率100%となっています。通勤ライナーと同じ感覚でお施餓鬼も座れないとダメみたいです。京阪特急や新快速のシートみたいにしたかったので3人掛にしました。20名前後のごく普通の法事なら2人掛けで、バッグや上着を置いて、ゆったりと座れます。

昔は、お施餓鬼といえば、本堂で畳にじかに体育すわりが普通だったものです。正座やあぐらや体育すわりができないのは、ライフスタイルの変化ゆえですね。ともあれ、鉄オタの私の判断。発想は関西、結果はバンザイ。

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▲お線香や蝋燭の着火など、本堂での準備完了を知らせる半鐘が鳴りました。

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▲太鼓の音で、

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▲和尚さまが入ってきます。

りんごやお菓子などを載せた▼前机▼敷物と猿の禅画でカバーしてありますが、じつはライティングデスクの転用なのは公然のヒミツ。活かして使うのは建長寺派のモットーですから。

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伊勢原臨済宗建長寺派神奈川県第4部。私を含め16名のオツさんがここに集うのです。▼

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▲加えてお檀家さんが60名、荷担スタッフが10名。他には出入りする業者さんとなんだかんだと100名近くの人が、お施餓鬼のために広済寺にやってきて、行事を遂行していることになります。素晴らしいことだと思います。

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▲施餓鬼棚 横から見た感じ。

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▲みそはぎに水を浸して、洗米に撒くという所作、つまり水向けをします。白いお位牌は、ことしの新盆の方のものとなります。お施餓鬼までに四十九日法要を済ませていることが新盆の条件となるのです。6月末から7月初旬のご逝去だと日程の調整が困難なこともあります。新盆がことしか来年かの判断のために、7月は法事のやりくりに冷や汗をかく時期でもあります。

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▲真ん中で立っているのが私です。全てを読み上げ祈りを捧げます。広済寺の初代から歴代の住職、日清・日露・太平洋など全ての戦争で犠牲になられた御霊、遠くは関東大震災、近いところでは東日本大震災で犠牲になった御霊、お檀家さんの各家の先祖代々、新盆の方を、全て読み上げ祈りを捧げます。広済寺のお檀家さんは、静かにキチンと耳を澄ませていらっしゃる方が多いと思います。

「うちぼじゃよー    バーさんたちがよー    ペチャクチャペチャクチャ    オツさんの読み上げなんか 聞いちゃあしねえから どなっちまっただようー」

「ムフフ いいじゃねえかよ ・・・・・・・・・にぎやかで」

こんなことはないので、お檀家さんの信仰が厚いと思いますよ。お耳が遠い方はツイツイおしゃべりに夢中になってしまうので、マイクは必要ですね。

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「お施餓鬼は塔婆さえもらえればよい」とし、来られない方もあります。年に一度の供養です。生のお経の大合唱に耳を傾けていただきたいもの。ご縁あってお墓が広済寺にあるのなら、なおさらのことです。なにせ実際に参加をして、お経を体験しないことには伝わりません。

 

さて「うちぼ」は終わりましたので、残された部内のお施餓鬼へは出席するだけ。ゆえに消化試合なんていう表現をされるオツさんもありますネ。次は8月盆棚経へと準備を進めます。

 

毎年のことながら 💮!〜どうげん