新お坊さんの智恵袋

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回向帳を改訂しました

広済寺に入って16年が経ち、長年使ってきた回向帳も汚れと傷みが激しくなってきました。

ここ10日間は、新しい帳面に書き写しをしました。タネ本は、僧堂で使っていた回向帳と広済寺の先々代渓山和尚さまの遺筆のそれです。昔のものですから、現在では使われていない漢字もあります。篇が妙に難解になっていたり、逆に簡単にしてあったり。。。ひとつの意味をあらわすにも、いろんな文字を使って、表現が非常に豊かなのです。旧字で残すところ、当用、常用へ変えるところを吟味しながら、あらかた完成しました。
しばらくは実際に使いながら、直していくことになりそうです。この機会なので、一般の方にもわかるようにいろいろアレンジしました。

朝の勤行用と

檀信徒のみなさんのご法要向け
の2分冊にし、わかりやすさを心掛けたつもりです。メドがついたら印刷化します。
昨年から、仏事を厳修された檀信徒のみなさんへは、せんじゅさんを描いた経本を渡しています。

ご法要では、一緒にお経を読んでいただくことがあるのですが、お経に続いて読まれる回向は、お経本には載っていない。でも、どこを読んでいるのだろうと真剣にページを捜す方もあったからです。これからは、本堂でお渡しするお経本と回向帳があれば、わかるようになります。

次の毎週末からは、土曜読経会、にちよう坐禅会となります。新スタートの土曜読経会は、朝のお勤めを解説しながら修行します。にちよう坐禅会は従来どおり本尊回向、漢文と英語の素読坐禅のおとなの脳力トレーニングです。新しい回向帳は教材としても使っていくことにしました。土曜読経会とにちよう坐禅会はどちらも8時15分集合、8時半開始。終わりはお抹茶で茶礼9時半までです。動きやすい服装でお越しください。本堂でめいめいご記帳のうえ冥加金500円をお納めのうえご参加ください。


キーボードと違い、筆はデリートキーがありません。コピー機もない昔は、とにかくたくさん書いたことでしょう。間違わないよう、丁寧に。失敗のないようにことばを選び、大変な作業です。そう思うと、書き直しもさほど苦にならず、いつの間にか晩方でした。これもいにしえの方の導きだったと感謝しております。書くことで、いろんな事実がはっきりとし、じぶんにとって、とてもいい経験になりました。

よみ、かき、ソロバン きほんかも 。 どうげん