新お坊さんの智恵袋

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ZIPでお弁当

きょうは午後から会議で出向してしまうので、まかないはお弁当です。夏は暑すぎて、ごはんやおかずがさめた感じの弁当は食べる気がしません。涼しくなってから、復活するのが弁当メニューです。無駄を出したくないので、手元にある食材から、中味のおかずを考えていきます。

▲ごはんはこれだけしかありません。そこで、おかずを考えます。

▲さてと…思案している時間がもったいないので。。。

ゆでたまごを仕掛けます。鍋に水を張り、濃いめの塩にし、たまごを入れます。水の状態から焚いていきます。ガスと違い、IHはじっくり煮込むのが苦手。ガスなら7分くらいでできるゆでたまごですが、同じようにやると、爆発してしまいます。IHでは、弱火から中火で、時間をかけてつくることになります。

▲ごはんが足らない分は、焼うどんで増量します。ゴーヤをフライパンでオリーブ油でざっと炒めます。火が通ったら、清酒を少し入れて、ゴーヤから出る汁にアクセントをつけます。バラの豚さんを入れて、火をしっかり通します。ゆでたうどんを入れて、醤油だれで味を調えていきます。

▲焼うどんをZIPの1層めに入れます。

▲2層めはごはんと梅干。

▲なすをオリーブ油で焚いただけのものなのですが、おいしい。いつもはこの時期ですと皮が固くて食べられないのですが、ことしは皮がまだやわらかいですね。気候によって野菜の味は、微妙に変わってきます。

▲3層めには、かつおぶしをまぶし・・・

▲焼きなすを添え、円を1回描くように醤油を落とします。なすのトロっとした食感と醤油、かつおぶしがきいておいしくなります。

▲屋上階には、のりをのせて

ゆでたまごとチャーシュー、庭に自生している明日葉を添えて、完成です。ふたをあけたとき、みどり、赤や茶系統の色、白、黄色など5色くらいあると、見た目もおいしく感じられるし、栄養価のバランスもいいのです。

▲何度かこの日記でも紹介してきた、広済寺のまかない弁当。ヒントにしたものがたくさんあります。第一には、無駄にしないことです。僧堂では各自が鉢を持って食べます。ベースの兵隊さんたちは、トレイに区切りのついたワンプレートの皿を使っています。フレンチのコースでは、中途で運ばれるパンは、皿についた汁などをすくいながら食べます。第二には、混ぜてもおいしいことです。韓国のビビンパをヒントにしました。第三には、重ねるということ。関西ででてくる押し鮨、サンドイッチがアイデアのもとになっています.下のほうにしみこんでも問題ないものを、おかずにして重ねれば、誰にでも簡単にできるお弁当なのです。

仕込みから片づけまで、約1時間です。残りごはんと冷蔵庫の在庫と相談しながらつくれるお弁当です。ZIPをお弁当箱にしている方はたくさんいらっしゃいますが、重ねてごはんのサンドイッチみたいにするのは、きっとどなたもいらっしゃらないでしょうね。ZIPは安価ながら、洗えば何度も使いまわしができます。食材を保存するのにボウルや皿だとラップが必要ですが、ZIPは蓋付きなので便利です。弁当を詰めたあとは出先で洗っておけば、バッグの中の小物を入れることもできます。素晴らしい製品だと思います。

 広済寺では、いつもごはんは若干、多めにつくっておくようにしています。特に朝方の早い時間に訃報があった場合、おてらにご相談にみえるときには、食事さえとっていない方がほとんどなのです。「まあ、あさごはん食ってからにしましょうか」とおすすめします。たわいもない、まかないめしですが、「あたたかい。ごはんってこんなにおいしかったのか」と喜ばれます。余ったら次にまわせばよいだけのこと。しっかり食べてから、つぎを考える。〜喫茶去の精神を実践しています。