新お坊さんの智恵袋

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セダムの庭③〜「〇△■」きょうと

2017.3.1付記
セダムのネタですが、繁殖力が物凄く強いです。元々はブルーベリーを買ったときの鉢にあったものが、どんどん増えてしまいました。伸びると汚らしいうえに、草を生えにくくする効果もありません。おすすめできません。雑草防止として、現在ではみそはぎ、ベルガモット、明日葉、桑の木に代えています。過去の内容として、ご高覧いただければ幸甚に存じます。

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お墓のてっぺんから

まっすぐに

東のほうへ

おりていくと

石の庭があります。

△朝は、まわりに落ちている笹を庭へ掃きこみ

△水を撒きます。

△大昔、おてらで使っていたかまどです。災害があったときには煮炊きに使えますね。

△春以来、セダムを植えては、草をひき、ここまで養生してきました。

△笹の葉はやっかいものですが、水を撒くと、やがてとけて土をやわらかくしてくれます。

△土のなかにはミミズやヤスデやダンゴ虫がいます。

△鳥が飛んできて虫をえさにしています。

△花には甘い蜜を求める蝶や蜂がやってきます。花は受粉し実をつけます。自然が、お互いに共存する世界をつくっています。人間の娑婆世界と似ていますね。

★この庭のテーマ★
なまえは〜〇△■きょうと〜です。
 湘南あたりの気候では、標高300mある蓑毛の山でもない限り、苔は育ちません。苔のかわりをセダムにしました。境内のあちこちに散らばっていたものを移植しています。乾燥したところで育ったもの、湿気の多いところで育ったもの。小さいもの。つぶがまとまったもの。・・・などをパッチワークのように張りつめていきました。すると、育ちの違うもの同士が、いい感じで融けあって、さらに強いセダムになります。「人と人との融合」、「結束」、「コツコツと」、「努力」、「積み重ね」、「継続」などを表現してみました。
 草原でも、海に浮かぶ島やクジラでも、京都のような石庭でも、感じるままにご覧いただければいいと思います。丸や三角や四角を線で結んでみたり、自由に楽しんでみてください。 
★発見!〜笹は肥やしです!★
 笹は雨どいを詰まらせたり、ほうきで掃いても取り切れないし、嫌いでした。ところが。。。あるおてらさんでの会話です。
どうげん:「いやあ和尚さん。擁壁もできて立派になりましたね。」
和尚さま:「でもね〜。重機も入るっていうんで、竹も取っちゃったら、タケノコは取れるんだけど、かたくて食えたもんじゃないんだよ〜」
 ヒラメキました!竹は笹が地面にとけ、土をやわらかくしているんです。ならば、庭に掃きこんでしまえば、きれいだし、肥やしにもなるし、無駄がありません。
★エピソード★
 この区域は雑草がはびこり、笹の葉が積もる、とてもやっかいな場所でした。周辺に墓地をもっているお檀家さんの中には
「笹が散ってそうじが大変だから、墓地を違う所へ変えられないか?」
とおっしゃる方もいらっしゃいました。
 庭になっている場所は、元々、新墓地の区画です。しかしながら、百年に一度の大不況です。ミニサイズで安価な霊園墓地ならまだしも、わざわざ広済寺に墓所を求める方はありえないでしょう。
 じゃあどうするか?
「ならば、ここにお墓があるお檀家さんに、ゆったりと気持ちよく、お墓参りしていただけるような空間にしてしまおう!」
逆転の発想です。一面みどりになれば、てっぺんからも、下のほうからも、道からも、どこから見ても絵になります。みどりの庭にして、うらおもてをなくしてしまえばよいのです。
 石やかまどは、山門まわりのオブジェでしたが、千手閣建設で移転させた木々もだいぶ成長し、手狭になったので、こちらへ引越しさせました。どれも他愛もないものですがカタチが気に入ったものを置いてみました。遠近感を出すために小さな石を選んでいます。

★日々のお手入れ★ 
まだまだ養生中ですが、お施餓鬼までにはみどりいっぱいになるでしょう。これからも、草引きと水やりを続けます。ご近所には井戸をつかっているおうちや畑もあります。なるべく除草剤を使わないで、手入れがカンタンな方法をずっと模索してきました。昨年までは、黄花コスモスの群生地で、いつもなら、GWには膝の高さまで伸びていました。ことしは期待できなかったので、全面セダムにしました。
半分はガーベラが20株植わっています。典座ででた生ごみを「食べて」元気に育っています。植物は動かないような感じですが、目を離しているうちに、成長します。よほど動物的ですね。
はやく絵にならないかなぁ〜・・・どうげん