新お坊さんの智恵袋

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おせがきの準備〜塔婆かき


▲遠方のみなさんのお塔婆は筆耕後、順次、塔婆立てへ仕分けていきます。

▲門前のみなさんのお塔婆は一斉に書き出しました。千手閣で乾くのを待ち、データとお塔婆の最終照合となります。
 昨年の今頃は、千手閣は工事中でしたから、本堂しかなく、暑い中で書いていました。日中は暑さで頭が回らないので、朝方を狙って書いていました。それ以前の庫裡のときは、8畳2間の部屋でした。借家づくりでしたからエアコンはあっても、外気の暑さでほとんどきかず、ムカデがポタポタと天井から落ちるわ、団子虫は這ってくるわ、湿気が多いのでコピー用紙がプリンターでジャムるわ・・・ちょっと大変でした。
 いまは書きあがり次第、千手閣で乾かし、帳簿と照合できます。しごとの流れはかなりスムースになりました。広済寺は兼務の東圓寺、慶徳寺があるので、檀家さん、信者さんのお塔婆は全部で200本近くになります。
 お塔婆のミスで多いのが、通称的に、ご当家さんを亡くなった先代さんのなまえで読んでいるため、塔婆も現在の施主さんになっていなかったりするケースです。お経が終わって、「名前が違う〜」と言われても、手遅れです。また本来守るべき方がいないので、嫁や婿に出た方々がお供えになる場合は、「○○家先祖代々+お供えする方の名前」が本来でしょう。が、煩瑣になるので「お供えする方の名前+家先祖代々」としている場合も見受けられます。おせがきは年にいっぺんのことですから、お塔婆を間違いなく書き上げること。これも広済寺のスタンダードです。そのためには普段からのお檀家さんとのおつきあいから、「どなたがどのほとけさまにお供えするのか」を把握することがとても大切になってくるのです。